2016年4月27日水曜日

避難所の医療ニーズを探る

 長崎大学病院の医療支援チーム第一陣は、熊本市役所に設けられた「熊本市保健医療救護調整本部」で避難所情報のとりまとめを担った。刻々と変化していく医療ニーズを的確につかむため、指定されていない避難所の把握や避難所での聞き取り調査が求められた。

  第一陣リーダーの山下和範医師は、本部責任者の一人として関わった。救護班から寄せられた避難所の情報を手際よく まとめて分析する重要な任務である。これまでDMATとして災害医療に関わってきたスキルがあるからこそ、白羽の矢が立った。

  アセスメントシートの表記を統一し、全国から集まったDMATチームヘエリアを振り分けて調査を指示。調査後の情報をパソコンに打ち込んでいく。それから分析作業に入るが、ディスカッションも含めると、作業は夜9時まで及んだ。

 私たちの滞在中、全国から次々と集まる救護班約10~15チームが手分けして、約80カ所の避難所を巡回。約1日半掛けて避難 所の問題点を洗い出し、情報を整理した。地区ごとに色分けされ、一枚の「シート」になった。情報は今後の支援活動につなげられる。